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よく使うマニュアルです

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updated on 2004.07.01

17.5.System38と私

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自分は今AS/400をやっていますが、その知識は、8から9割くらいSystem38によるものです。つまり、これからAS/400をいきなり始めるかたがたとは、違った環境で、今にいたっています。私の経験からAS/400を説明していきたいので、AS/400とは、という前に、まずこのSystem38を説明しなくてはなりません。AS/400のオトーサンとしてSystem38を捕らえて、間違いはありません。

ぴっかぴっかのプログラマー1年生

System38を初めてみたときは、ウルトラマンに出てきた、ジャミラを思い出しました。本体にビルトインされた小さなCRTが、まるで首の付け根から、なだらかな線を描くジャミラに似ていたのです。 このSystem38は、OJTとして始めました。実は、その代理店は、全体のほとんどの割合をSytem36が占めていたので、System38を担当するセクションは7,8人で構成される自分のセクション(島)だけでした。 OJTといっても、ほとんどが自習だったと思います。よく覚えていないのですが。ただ、とにかくRPGは最低できなくてはならないので、以下のようなことをしてました。

  • マニュアル精読
    (みんなの共有物なので、堂々と「新人(=自分)が」マニュアルを持っていることを宣言してからです。でないと、「どこだ?誰が持っている?」という小さなパニックを引き起こします。)
  • 人のソースを読む
    (どんなソフトハウスにも、ソースリストの捨て場が必ずあるはずです。ここからいつも、20部くらい持ってきて、分からないことをマニュアルや、教本で調べました。)とにもかくにも、数をこなすこと。こうしないと、他人のソースが分からなかったり、バグがいつまでも取れなかったり、成長しません。

当時、マニュアルに「プログラマーの手引き」があり、電話帳ぐらいの大きさでしたが、必要事項がよくまとまっていて助かりました。家で読むために、リリースアップのたび購入していました。(確かリリース7では、改訂版(OPNQRYF)のがでて、R7の2冊目も買いました。14000円か15000円でしたが、財政難なのに、こまるなぁと思ったりしました。あれ、リリース8かな?引越しで捨ててしまった。)一つのリリースをじっくり読めば、あとから出てくるものはのついた、変更点だけでいいので、楽です。また、英語と日本語のページは、ほぼ同じページに同じことが出ています。たしか、「意図的な空白ページ」はこの釣り合いを取るためだったように、記憶しています。日本語で分からなければ、英語で、同じページを見ました。どういうわけか、英語のほうが分かったりします。

英語の必要性。

できるだけ、英語は普段から身近にしてください。辞書や雑誌も努力して読んでみましょう!コンピュータ独特の言い回し。たとえばdosのソフトをtimetestedと表現するあたり、同じ人間なのだな、と感傷にふけるのもいいでしょう。また、略語は、自分でノートを作るくらい真剣に覚えましょう。大事なことです。たとえば、帳票の文字サイズをcpiであらわしますが、これは、characters per inchのアクロニム(acronym)で、一インチあたりの文字数を意味します。つまり、10cpiとは、一インチあたり10文字で印刷を意味します。では、15cpiは?そうです。1インチあたり15文字です。10cpiより15cpiのほうが、文字は小さくなります。(cpiは、c/iとも書きます。)ところで、では、Lpiは?そうですlines per inch(一インチあたりの行数です。)

10cpiの132桁、6Lpiで最大66行、60行目でoverflow

を基本として覚えてください。通常の汎用紙のサイズです。理屈でなく、覚えてください。あとで分かります。

ちょっと一言

数字と文字の書き方。数字や文字は、この業界では特殊な書き方をします。似通った数字を間違えなく伝えるためです。

数字で0は空集合マークみたいなの(いいフォントが無いのです。縦棒は左上(または右上)から右下(または左下)に斜め一本です。アルファベットのOオーと数字の0ゼロの違いを明確にするためです。)

アルファベットの

オー:Oは、Oの上に、横棒をつけます。上の線は直線で横一本。ローマ字で長音マークです。なお、数字を上の方法で書く人は、Oのままの人がいますが、私は、両方書きます。

アイ:iほかの文字がすべて大文字でも、アイだけは、小文字で書きます。数字の1と間違えるからです。

ディー:Dの縦棒に短い横棒をつけます。

エル:L必ず大文字でLと書きます。小文字のlは1とそっくりですよね。

ゼット:だめだ。フォントがないや。Zの斜め線の途中に、短い横棒をクロスさせます。見たことあるでしょう?

System38の概念は、とっつきにくく、頭で分かっても、なかなか実感が湧きませんでした。こんな時は、先輩に(顔色をうかがって)いろいろ聞いていました。幸い、よい先輩に恵まれ、様々な知識を仕入れることができました。

OSに関しては、オーム社の「図解シリーズ」で予め読んでいたので、大まかには分かりました。ただ、System38独特の呼称が一般的になんと本で出ているのかが、よく分からず困りました。もし、先輩に聞いて、知らなかったら、どうしようと思って、一人で悩んだり、System38のマニュアルを必死に読みました。今にしてみれば、余計な知識が最初から無かったほうがよかったのかもしれません。真っ白な状態でマニュアルを読んだほうが、よかったのかもしれません。

りれーしょなる・でーたべーすぅ?

DDSの概念は、私の場合、リレーショナルデータベースというより、物理ファイル論理ファイルという感じで捕らえていました。RDBの本を読んでみたのですが、元々学者さんが考え出した理論なので、「だから、なんなの?」的な点が多かったです。あまり理路整然といわれると、かえって分かりづらいものなのです。もっと現実的に、物理ファイルとは、論理ファイルとは、と理解して、最後に、これらの機能を用いて、学者の立てたRDB理論が、いかに実践されているか、を勉強をすればいいと思います。実践が先、理論は後、です。 (闇雲にやれということではありませんよ。)

ところで、最初に私が躓いたのは、「メンバー」という概念です。System36では、ライブラリー構成要素を「メンバー」と呼んでいたので、余計混乱しました。「同じメーカーのマシンではないみたいだ」。 (わーたしの記憶が確かならば、)System38のマニュアルには、「データメンバー=データのサブセットのこと」と定義されていました。さらに混乱しました。

データメンバー(ソースメンバーとかも)とは、結局、OSで管理されるデータ群のある単位のことです。つまり、

フィールド ∈ レコード ∈ データメンバー ∈ ファイル

これが、答えです。つまり、フィールドが集まってレコードになり、レコードが集まってデータメンバーになり、データメンバーが集まってファイルとなるのです。但し、通常データメンバーは一個(省略値)なので、普段はデータメンバー=ファイルなのです。もっと、乱暴に言うならば、(データ)メンバーとはデータのことです。

えっ?このリスト、みんな、ぼくのですか?...

最初のころから、いきなり、実行管理は勉強しませんでしたが、最低、コンパイルリストがどうして、あのプリンターからでるのか、でないようにするにはどうするのか程度は勉強しました。 たいていのプリンターファイルのOUTQは*JOB(ジョブの環境)のOUTQとなります。いつも、CHGJOB OUTQ(自分専用のOUTQ)をしてから、作業を開始していました。でないと、ただでさえ倹約ムードの漂う会社だったので、じゃんじゃんコンパイルリストを出すと白い目で見られます。

また、何でジョブというのかとか、サブシステムとは何かなど、昼休みにいじって調べたりしましたが、結局よく分かりませんでした。やはり、「目的」を持って、「実践」しつつ勉強なり、調査なりしないと、あれはなかなか理解できません。最初は、誰かが設定してくれるものです。気にしない、気にしない。

図書館のことでしょ?えっ、違った?

また、ライブラリーの概念も、System36とは違いました。System36では、BILDLIBRとかなんとかで、ライブラリーのサイズを決めて作成します。このサイズを超えるとメッセージが出たりします。つまり、System36では、ライブラリーを、「うつわ(器)」として、考えています。

これに対して、System38は、CRTLIBで、サイズを指定しません。そして、我がバイブル「プログラマーの手引き」によれば、「ライブラリーは、オブジェクトの登録簿のことです。」と出ていました。 これは、知っておくべきことです。System38もAS/400もライブラリーはシステムライブラリーQSYSに作成される、オブジェクトの登録簿です。したがって、このライブラリーのサイズとは、あくまで登録簿の大きさです。もし、そのライブラリーに登録された(入っている)オブジェクトの合計サイズを見たければ、一個一個のオブジェクトサイズを合計しなくてはなりません。確か、DSPLIBをスプールで作成すると最後の行に出ていました。また、AS/400では、アシスタント機能で各サイズを順位付けをして、調べることができます。

ひ、ひとりでやるんですかぁぁ?!

やがて、RPG以外に仕事がきました。CSUです。私のセクションは38専門だったのですが、このCSU(CUSTOMER SET UP;新規購入したマシンへのインストールサービスです。当時は無料で出張導入をやってました。)をする人がほとんどいなくて、「新人」の私におはちが回ってきました。最初は、どきどきして、うまくいかなかったら、みんな怒るだろうな、とびくびくしてました。IBMのシステムサービスセンターの「ブリッジセッション・CPF導入手順」なるパンフは今でも持っています。これが頼りで、これを見て、導入をしてました。導入時には、何時に、何をして、などを記録しながら実行してました。あとで、先輩に見せようと思ったのです。そのころのSystem38のインストール媒体はほとんどが、ディスケットでした。マガジンと呼ばれる、8インチ用のディスケットケースに、インストールディスケットを10枚セットして、そのマガジンを2個まで(あれ、なんか32枚セットできたような、マガジン3個だっけ?)本体にセットできました。その他にシングルディスケットを2枚。これは、CE作業でも使われたようです。あることをすると、ディスケットカバーを開けたまま実行できるのことなど(これこそ裏業)は、先輩のSEさんや、IBMのCEさんに聞きました。「何してるんですか」「へーそうなんですか」と新しい知識を手に入れると、すぐにメモを取って暗記しました。こうすると、相手の人も、もっといろいろ教えてくれました。

一年生がんばる!

さて、おかげで、ハードの知識も割合と蓄積されてきました。プログラムの条件書(これは仕様書のこと)が天から降ってきては、せかせかとプログラムを作ります。(プログラムを組む、とも言います)。自分の島の人間は少ないのですが、仕事は結構ありました。ユーザーに先輩とついて行き、テストしたり、そこで発見したこと(プログラムのテクなど)を教わったり、自分も負けじと、教えたり、しました。このころ、納品予定のシステムのプログラムを動かして、テストをする(チェッカー)をしました。このおかげで、自分が同じミスをしないよう、努力をするようになりました。人のミスは、いずれ自分のミスになります。

やがて、この生活の繰り返しから、AS/400発表となっていきます。

次回からは、やっと、AS/400のお話になります。

起立、礼、着席


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