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updated on 2004.06.23

16.13.MCAとISAの光と影

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割合、MCAとISAについての、歴史的背景というか、どうして、ISAがMCAを駆逐していったのか、を知る人が少ないようです。かくゆう私も、PCAT機を買うときまで、余り知りませんでした。ここでは、DOS Magazine 1992年11月号(ナツメ社:現在は廃刊)から、これからはじめるDOS/Vからの記事です。丸写しでは大変だし、著作権の問題も有りますので、適当にまとめます。この記事を書いてくださった方(記事にはDとしか出てないけど)ありがとうございます。(この雑誌の、広告では、486sxの16MHz、ハイレゾを、348000円で売ってる!隔世の感がありますね。)

1981年IBMは、初代パソコン「IBM PC」を発表した。

  1. 8080(16ビット8086互換)CPU

  2. 16KBのメモリ

  3. 8ビットバス

ユーザーがオプションを選択して、好みのシステムをつくりあげる事が出来た。CPU+メモリのボードに、ディスプレイ(モノクロ、カラー)や120KBフロッピーがオプションで準備された。

販売活動の支援のため、IBM PCのすべての技術情報をライセンス無しで公開。ソフトハウスやハードメーカに、積極的に資料を公開した。(ここから、他メーカのIBM PC互換機を作らせる結果になった。)この販売戦略は劇的効果を生み、発表後1年ほどで、アメリカの40%のシェアを占めるに至る。また、技術公開により、優れたビジネスソフトが生まれ、また、このOSは、PC-DOS(マイクロソフト製)が使われた。

1984年IBMは、「IBM PC/AT」を発表した。

IBM PCの大成功で、IBMは次々とPCを発表。しかし、CPUが16ビットにもかかわらず、バスは8ビットのままだった。そこで、「IBM PC/AT」を発表した。

  1. 80286(16ビット)CPU

    マルチタスク、メモリは最大16MBを搭載可能

  2. ISAバス(Industrial Standard Architecture;「アイサ」と発音)

  3. 基本仕様を拡張

このPC/ATも、技術を無償公開した。このころから、IBMは、コンパチ(互換機)マシンの勢力に悩む。コンパチ機は、より低価格、高性能を武器に競争が激化。これにより、PCの低価格化がすすみ、IBMに取って、うまみのない市場へ。(技術公開が裏目に出た)。

1987年IBMは、次世代高性能PC「IBM PS/2」を発表

  1. 日本では、PS/55:渥美清がイメージキャラクター

  2. PC/ATと互換性を維持

  3. マイクロチャネルバスを中心としたアーキテクチャの採用

  4. マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)に特許を取り、ライセンス料が無ければ、PS/2の互換機を作成出来ないようにして、PC/ATの生産を中止した。

多くの、メーカーやユーザーは、ライセンス料の必要なPS/2に魅力を感じなかった。このころ、PC/ATは、高速高機能で、性能的に満足できるマシンになっていた。また、マイクロチャネルバスの構造上、バスに整備する拡張ボードを作るだけで、IBMからIDを取得する必要がある。よって、マイクロチャネル用の周辺機器も充実しなかった。ビデオのXGAの規格は、MCA専用だったが、その後ISA用XGA規格を発表した。

このように、PS/2よりも、PC/ATが主流になり、現在に至っています。

さらに、おまけとして、ISAにまつわるお話です。

ISAのバス仕様

  1. 16ビットバス

  2. CPUとは、ローカルバスを介してISAバスに接続される。

  3. ISAバス中心に考えると、CPUは単なるサブシステムにすぎない。このほか、CRT出力のビデオカードや、各種I/Oも、ISAから見れば、サブシステムにすぎない。よって、CPUは、性能をどんどん上げていくことが可能だった。(80386,80486への移行の容易さ)

  4. IBMの無償公開の技術資料で定義されている。ISAに接続される各種カードは、その仕様に基づけば、どんなものを接続しても構わない。時代とともに、カードの性能は進化している。

様々なビデオカードの登場。(描画専用のLSI。描画用のサブシステム)

  1. VGA (Video Graphics Array)

  2. Super VGA

  3. XGA(eXtended Graphics Array)

他、信じられないくらい、多数...

ISAのボトルネック

  1. ISAのバスのクロックは、初代IBM PC/ATの、80286のクロック8MHzに合わせていた。データ幅は16ビットだった。

  2. サードパーティがこれを、12MHzに向上した。

  3. しかし、32ビットCPUが主流になると、CPU(たとえば50MHz)-ISAの外側は、12MHzとなる。しかも、高度グラフィック処理を必要とするアプリケーションでは、大量のVRAMに書き込む必要がある。(VRAMは、Video RAMの事で、グラフィックスデータの一時保管に使われるメモリ。これが大きいほど、多色、高解像になる。)

  4. ISAにとって、描画速度が、最大にボトルネックとなる。

btlnck.gif (68542 バイト)

これらを解決しようと、バスを高速化する試みがなされた。

  1. EISA(Extended Industrial Standard Architecture;「イーサ」)

    • 拡張ISAバス仕様

    • データ幅32ビット

    • クロック最大33MHz

  2. ローカルバス

    • CPUのローカルバスと同じ速度

さて、これ以降は、もうご存じでしょう。懐かしい反面、ついこの間まで、のことです。日進月歩のコンピュータの世界が浮き彫りになりますね。

1998/10/3


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