いまさら?
最近、なぜか、AS/400をご存知無い方の訪問があるようです。また、AS/400を言語の名前と勘違いされている方もいらっしゃいます。また言語の名前が、RPGというため、'Roll
Playing Game' と間違えていらっしゃる方も...うーん、AS/400がメジャーになったのか、単にヒットが多くなっただけか...
そこで、まあ、いまさら、ですが、このページを作りました。AS/400を一般の方に理解してもらおう、という趣旨です。
AS/400って何?
AS/400とは、ハードウェア、ソフトウェアともに、IBMが提供する、オフィスコンピュータ(中型機)の名前です。
主に企業で使われるコンピュータです。家庭用のマシンではありません。このひとつ前のマシン(System38)から考えると、もう20年以上販売されている、息の長いオフコンです。マシンモデルがたくさんあり、性能のレンジもとても広く、上限は、汎用機に近くなっています。
ゲームや、デザインなどをするコンピュータではなく、あくまで、事務作業の為のコンピュータです。たとえば、会計、人事、物流、在庫、販売、仕入れ、といった業務を処理するためのコンピュータです。また、顧客満足度の高いマシンと言われていて、マシントラブルも少なく、トータルバランスのよいマシンに仕上がっていると思います。
AS/400の特徴
AS/400は、リレーショナルデータベース機能を、生まれながらに持っています。
AS/400は、ファームウェアからリレーショナルデータベースを実現するために、作られています。普通、データベース機能をコンピュータで使いたいときは、その機能持ったソフトウェアをそのコンピュータにインストールしなくてはいけないのですが、AS/400は最初からOperation
Systemが、その機能を持っています。すなわちデータを合理的に、蓄積、抽出、ソート...することに特化した、珍しいマシンと言えるでしょう。珍しくはあっても、ハードウェア、ソフトウェアが連携して、データ処理がしやすく、また、データを扱うプログラムの作成も容易です。また、データのソートもOSレベルで行うため、データの変更で、リアルタイムにソートが再実行されます。したがって、システム構築が、とても楽なマシンです。
AS/400は、ほとんどエラーで止まることの無い、堅牢なOSを持っています。
この安定性は、不安定なPCのOSが引き立て役になって、余計に強調されて感じます。また、OSが細部に渡り、実によくできていて、コマンドの使いやすい操作援助、徹底したオブジェクト管理、柔軟な実行管理機能、などなど、プログラムを作る側からすれば、実にありがたい機能が満載のマシンです。さらに、ハードウェア性能のたゆまないレベルアップと、新しい技術を挑戦的に取り込むソフトウェア群、も魅力です。
プログラム言語
RPGは、AS/400の上で動くプログラムを作成するための言語の名前です。
AS/400で、使用可能なプログラム言語は、RPG, COBOL, PL/I, C, Java、など、他にもありますが、実際使われているのは、こんなところでしょう。そして、自分はRPGのプログラマーとして、飯を食っています。RPGは、Report
Program Generatorの略です。機能的には、COBOLもRPGも大差ありません。しかしながら、開発の容易性からすると、圧倒的にRPGのほうが楽です。この開発の容易性は、かなり高いアドバンテージを持つと思います。また、開発環境も、教科書に出てきそうなくらい充実しています。ソースレベルでのデバッガ(まるで、インタラクティブ言語をデバッグしているみたいに楽です)は、よくできています。2つのソースの修正内容を比較したり、データを登録・修正・削除できる簡易ツール、データの表示ツールなども充実しています。
もし、さらに細かに知りたい方、写真を見てみたい方は、IBMのサイトを訪問してみてください。
※2000年後半より、AS/400という名称は、iSeriesという名称に変わりました。しかし、自分はまだ、このAS/400という名前に未練があり、この名前をサイトに使っています。
以上
2000-1-8 |