以下の資料は、やや古い資料ですが、v305からv310へのリリースアップのとき、当社担当のIBMのSEの方から頂いた資料です。(もちろん、ご本人に掲載の許可はいただきました。ありがとう i さん。
リリースアップ事前作業項目
事前作業(1)
OS/400のリリースアップを行うとQSYSに存在するオブジェクトは全て出荷時の値に初期設定されます。従ってQSYSに存在するオブジェクトはリリースアップ後に、再修正する必要があります。
以下の手順は標準的な事前作業ですので、お客様によっては追加の作業が発生する可能性があります。
2次言語を導入しているお客様は、SYSVAL(QSYSLIBL)の先頭がQSYSであることを確認して下さい。QSYSLIBLの先頭で2次言語(たとえばQSYS2962)を指定しているとリリースああプログラム中に障害を起こします。
リリースアップ用ライブラリーの作成
CRTLIB REUP
既存のサブシステム記述などを保管する為に作成
QSTRUPの存在場所の確認
WRKSYSVAL QSTRUPPGM
QSTRUPがQSYSに存在する場合は、次の手順でリリースアップ用のライブラリーにコピーします。
QSTRUPプログラムのコピー作成
CRTDUPOBJ OBJ(QSTRUP) FROMLIB(QSYS) OBJTYPE(*PGM) TOLIB(REUP)
RTVCLSRC PGM(QSYS/QSTRUP) SRCFILE(REUP/QCLSRC)
既存のサブシステム記述の出力
DSPSBSD SBSD(QSYS/XXXXX) OUTPUT(*PRINT)
QSYSに存在するIBM提供のサブシステム記述を変更した場合、リリースアップ時にはすべて出荷時の値に初期設定されます。
変更したものはリリースアップ後に再度修正する必要があるので変更箇所をマーカー等でチェックします。
印刷装置ファイルの出力
DSPFD QSYS/QPJOBLOG TYPE(*ALL) OUTPUT(*PRINT)
DSPFD QPSRVDMP TYPE(*ALL) OUTPUT(*PRINT)
DSPFD QPPGMDMP TYPE(*ALL) OUTPUT(*PRINT)
DSPFD QPDSPJOB TYPE(*ALL) OUTPUT(*PRINT)
DSPFD QPRINT TYPE(*ALL) OUTPUT(*PRINT)
DSPFD QPJOBLOG TYPE(*ALL) OUTPUT(*PRINT)
.... ETC
印刷装置ファイルを変更(1インチあたりの行数等)を加えた場合に出力します。
モード記述の出力
DSPMODD MODD(QPCSUPP) OUTPUT(*PRINT)
DSPMODD MODD(BLANK) OUTPUT(*PRINT)
DSPMODD MODD( ..... ) OUTPUT(*PRINT)
変更しているときに出力します。
事前作業(2)
以下の作業では、ハードウェア障害等に備えて構成情報等を出力します。
ネットワーク属性の出力
DSPNETA OUTPUT(*PRINT)
システム名等の情報を出力します。
IBM提供のジョブ記述の出力
DSPJOBD JOBD(QDFTJOBD) OUTPUT(*PRINT)
DSPJOBD JOBD(QBATCH) OUTPUT(*PRINT)
..ETC
変更している場合に出力します。
回線や端末などの定義の保管
RTVCFGSRC CFGD(*ALL) CFGTYPE(*ALL) SRCFILE(REUP/QCLSRC)
ハードウエア構成の出力
WRKHDWPRD
ハードウェア障害に備えて出力します。
システム応答リストの出力
WRKRPLYE OUTPUT(*PRINT)
照会メッセージへの省略時の応答のソースを出力します。
システム値の出力
WRKSYSVAL SYSVAL(*ALL) OUTPUT(*PRINT)
DIRリストの印刷
バックアップ作業
バックアップ作業を行う前に、テープ駆動装置のヘッドの掃除を必ず行って下さい。
SAVSYSの時に指定するテープ装置は、必ず代替IPL用の装置を使用して下さい。SAVLIBとSAVDLOは他のテープ装置で保管することもできます。また、非常にまれですが、媒体エラーによりバックアップテープが読めないという自体が生じる可能性がありますので、保管用テープは2セット用意して下さい。
以下の作業はすべてコンソールより行って下さい。
追記:掲示板のゲストブックにコメントがありました。KAISERさんありがとう。
「SAV DEV('QSYS.LIB/TAPxx.DEVD') OBJ(('*') (QSYS.LIB *OMIT) (QDLS *OMIT)) を取って置いて ください。これをとり忘れてクライアントアクセスが動かなくなったことがあります。」
システム操作員メッセージ待ち行列の転送モードを変更する。
CHGMSGQ MSGQ(QSYSOPR) DLVRY(*BREAK) SEV(60)
サブシステムの終了
ENDSBS SBS(*ALL) OPTION(*IMMED)
システム操作員メッセージ待ち行列の転送モードを変更する。
CHGMSGQ MSGQ(QSYSOPR) DLVRY(*BREAK) SEV(99)
システム保管
SAVSYS DEV(TAPXX)
他ライブラリーの保管
SAVLIB LIB(*NONSYS) DEV(TAPXX)
文書ライブラリーの保管
SAVDLO DLO(*ALL) DEV(TAPXX)
リリースアップ作業
マニュアル参照のこと
リリースアップ終了後の作業
以下の作業はすべてコンソールより行って下さい。
サブシステムの終了
ENDSBS SBS(*ALL) OPTION(*IMMED)
サブシステム記述の修正(IBM提供のサブシステム記述を変更した場合のみ)
CHGSBSD
サブシステム記述の変更箇所を修正します。
プリンターファイルの変更
CHGPRTF
印刷装置ファイルの変更箇所を修正します。
モード記述の変更
CHGMODD
モード記述の変更箇所を修正します。
QSTRUPプログラムの置き換え
SYSVAL(QSTRUPPGM)でQSTRUPがQSYSに指定されていない時は、この作業は必要ではありません。
RNMOBJ OBJ(QSYS/QSTRUP) OBJTYPE(*PGM) NEWOBJ(QSTRUPXX)
MOVOBJ OBJ(REUP/QSTRUP) OBJTYPE(*PGM) TOLIB(QSYS)
オリジナルのQSTRUPプログラムを別名に変更して、前のリリースのQSTRUPプログラムをQSYSに移動します。
システムの保管
SAVSYS DEV(TAPXX)
必ず代替IPL用テープ装置より保管を行って下さい(2セット)。
1998/11/7 |